【下級裁判所事件:暴行,脅迫,殺人被告事件/大阪高裁3 /平30・7・5/平29(う)1132】結果:破棄自判

事案の概要(by Bot):
論旨は,脅迫及び殺人の各公訴事実についての原判決の事実誤認を主張するものである(なお,検察官は,脅迫の公訴事実については,脅迫罪に関する原判決の法令適用の誤りも主張する旨釈明した。)。すなわち,本件公訴事実の要旨は,被告人が,平成27年8月8日午後7時17分頃,A(以下「A」という。)に対し,電話で,「お前,今から行って家上がってどついたろか。」,「蹴り回したろか,お前。」,「くそー,殺してもうたろかほんま。」(以下これらの発言を「本件発言」という。)などと申し向けて脅迫し(以下この事実を「本件脅迫」という。),同年9月2
2日午前2時35分頃,兵庫県加古川市内のビル(以下「本件ビル」という。)1階エレベーターホールにおいて,同所床面に横たわっていたAの背部付近を数回足蹴りする暴行を加え(以下この事実を「本件暴行」という。),同日午前2時45分頃,本件ビル5階通路において,殺意をもって,Aの身体を持ち上げて同通路南側手すり(5階床面からの高さ約116cm。以下「本件手すり壁」という。)越しに約15.2m下方の同ビル南側路上に落下させ,死亡させて殺害した(以下この事実を「本件殺人」という。),というものである。原判決は,本件脅迫について,被告人が本件発言をしたことは関係証拠により容易に認められ,当事者間に争いもないが,刑法上の脅迫罪を構成する,人を畏怖させるに足りる害悪の告知であるとはいえないとして,被告人を無罪とし,また,本件殺人についても,Aが本件手すり壁越しに落下して死亡した事実は明らかに認められるが,Aがとっさに飛び降り自殺をした可能性(以下略)

(PDF)
http://www.courts.go.jp/app/files/hanrei_jp/894/087894_hanrei.pdf (裁判所ウェブサイトの掲載ページ)
http://www.courts.go.jp/app/hanrei_jp/detail4?id=87894