事案の概要(by Bot):
本件は,被告らが有する後記本件特許について特許庁がした無効不成立審決の取消しを求める事案であり,争点は,後記本件訂正の適否及び進歩性の有無である。
1特許庁における手続の経緯
被告らは,発明の名称を「非水電解液二次電池及び非水電解液二次電池用の平面状集電体」とする特許第3742144号(平成8年5月8日出願,平成17年11月18日設定登録,請求項数4。以下「本件特許」という。)の特許権者である。原告は,平成22年7月15日,特許庁に対し,本件特許について無効審判を請求した(無効2010−800119号事件)。被告らは,平成23年12月21日,特許庁に対し,本件特許の願書に添付した明細書(以下「本件特許明細書」という。)の訂正(以下「本件訂正」とい,本件訂正後の明細書を「本件訂正明細書」という。)を請求した。特許庁は,平成24年2月9日,「訂正を認める。本件審判の請求は,成り立たない。」との審決をし,その謄本は同年2月17日原告に送達された。
2特許請求の範囲の記載
(1)本件訂正前の特許請求の範囲の記載
「【請求項1】平面状集電体の表面に電極構成物質層が形成されてなる正極及び負極を備える非水電解液二次電池において,負極の平面状集電体は,銅を電解析出して形成される電解銅箔からなり,上記電解銅箔は,マット面の表面粗さが10点平均粗さにして3.0μmより小さく,このマット面と反対側の光沢面との表面粗さとの差が10点平均粗さにして2.5μmより小さいことを特徴とする非水電解液二次電池。【請求項2】
非水電解液二次電池の負極を構成する平面状集電体であって,当該平面状集電体は,銅を電解析出して形成される電解銅箔からなり,上記電解銅箔は,マット面の表面粗さが10点平均粗さにして3.0μmより小さく,このマット面と反対側の光沢面との表面粗さとの差が10点平均粗さにして2.(以下略)
http://www.courts.go.jp/hanrei/pdf/20121227101153.pdf
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