裁判所の判断(by Bot):
原告は,引用発明において,「小さな領域」とは線状の領域を意味するが,引用刊行物Bや引用刊行物C等に記載される「X線源からのX線を1つ又は2つの光学部品を用いて試料上の焦点に集束させる」という技術は,X線を「点」に集束させる技術であるから,上記技術を引用発明に適用する動機付けはない旨主張する。
しかし,上記(1)ア認定の事実によれば,従来の技術においても,波長分散型X線分光装置が,試料より発生するX線は「発光点」から発生するよう構成されており,この発光点は「点状」といえること(【0002】),引用刊行物Aの図1に示されるX線分光装置は,X線光学系の焦点位置に位置調整された試料に向けて放射線が照射されるような光線照射手段が具備され,イオンビーム1aを照射したことによる試料表面の発光点と第1のレーザ光源2からレーザ光を照射したことによる試料上の発光点とが一致するように(焦点位置で光路が交わるように),比例計数管6を台1のレーザ光源2と共に移動させて位置調整すること(【0007】ないし【0009】),引用刊行物Aの図3に示されるX線分光装置においても,図1に示されるX線分光装置の場合と同様の手順でレーザ光源22,23,分光結晶31及び半導体検出器