事案の概要(by Bot):
1原告は,被承継人c病院(被承継人dの旧称。以下「c病院」という。)と診療契約を締結した。c病院のe医師は,原告から生検で採取した組織の病理診断を被告aに委託し,その結果(解釈に争いがある。)に基づき原告を乳がん(浸潤性)と診断して,乳房温存・リンパ節郭清手術を施行した。e医師は,術中に採取した組織の病理診断も被告aに委託し,被告aは乳がん(非浸潤性)という診断結果を送付した。しかし,その後,原告は,他の病院で上記各採取組織ないしその写真に基づく病理診断を受け,がんは認められないという診断を受けた。本件は,原告が,被告aの病理医で上記生検組織の病理診断を担当したf医師に,これを誤ってがんであると診断したことによる不法行為責任があるとして,被告aに対し,使用者行為(民法715条)に基づく損害賠償として,治療費・逸失利益・慰謝料及び弁護士費用の合計3008万円及びこれに対する不法行為(手術)の日である平成17年9月20日から支払済みまで民法所定の遅延損害金の支払を求め,c病院の債務を承継した被告bに対し,c病院(e医師)において原告にがんがあると誤診して上記手術をした債務不履行があり,また,被告aは原告に対するc病院の債務について履行補助者であるから,c病院を承継した被告bは被告aの過失についても責任を負うとして,債務不履行に基づく損害賠償として,上記と同額の支払を求める事案である。
(PDF)
http://www.courts.go.jp/app/files/hanrei_jp/258/088258_hanrei.pdf (裁判所ウェブサイトの掲載ページ)
http://www.courts.go.jp/app/hanrei_jp/detail4?id=88258