事案の要旨(by Bot):
本件は,別紙原告商品目録記載のサックス用ストラップ(以下「原告商品」という。)を販売する控訴人が,別紙被告商品目録記載のサックス用ストラップ(以下「被告商品」という。)を販売する被控訴人に対し,被告商品は原告商品の形態を模倣した商品であり,被控訴人による被告商品の販売は,不正競争防止法(以下「不競法」という。)2条1項3号の不正競争行為(商品形態模倣行為)に該当すると主張して,同法3条1項及び2項に基づき,被告商品の販売等の差止め及び廃棄を,同法4条に基づき,損害賠償880万円及びこれに対する不正競争行為の後である平成29年6月23日から支払済みまで民法所定の年5分の割合による遅延損害金の支払を求めた事案である。原判決は,同法19条1項5号イは,日本国内において最初に販売された日から起算して3年を経過した商品について,その商品の形態を模倣した商品の譲渡等の行為について同法3条の規定を適用しないと規定しているところ,同法2条1項3号の趣旨からすれば,「最初に販売された日」の対象となる商品とは,保護を求める商品形態を具備した最初の商品を意味するのであって,このような商品形態を具備しつつ,若干の変更を加えた後続商品を意味するものではないと解される,原告商品は,別紙旧原告商品目録記載のサックス用ストラップ(以下「旧原告商品」という。)からモデルチェンジされた商品で
3あるところ,両商品の全体的な基本的形態に変更はなく,機能的な特徴にも変更はないが,V型プレート,革パッド及びブレード(紐)が旧原告商品からの変更部分である,旧原告商品の保護期間が経過した後であっても原告商品が同号の保護を受け得るのは,そのV型プレートの変更部分が商品の形態において実質的に変更されたものであり,その特有の形状が美観の点において保護されるべき形態であると認められることによる(以下略)
(PDF)
http://www.courts.go.jp/app/files/hanrei_jp/270/088270_hanrei.pdf (裁判所ウェブサイトの掲載ページ)
http://www.courts.go.jp/app/hanrei_jp/detail7?id=88270