【下級裁判所事件:政治資金規正法違反/東京高裁2刑/平31 3・5/平30(う)1422】結果:棄却

理由の要旨(by Bot):

原判決(81頁)は,被告人Bが,当時から政治団体においては,毎年収支報告書を作成し提出すべきことを理解していたはずであることからすれば,Eの提案に係る及びの各資金移動を被告人Bが採用したということは,後に公表すべきことが義務付けられている収支報告書についても,資金移動の実態ではなく外形上の資金移動を記載する旨の指示を含意していたとみるべきであるから,Eとの間でその旨の意思連絡を成立させていたと認められるとする。 2以上の原判決の認定,判断は,関係証拠の内容に沿うものであって,経験則等に照らして不合理なところもない。
3所論について
これに対し所論は,?客観的帳票類に基づいて資金移動の事実が正確に記載されているので虚偽記入等には当たらない,?Eの犯意の存在につき誤った認定をしている,?被告人Bは,Eが本件各収支報告書にどのような記載をするか予測できず,共謀があったとはいえない,?収支報告書の虚偽記入等についての原判決の論理は収支報告書の作成担当者を混乱し悩ませるものであり,収支報告書の作成実務を大きく混乱させる不当なものである,という。そこで検討すると,上記?及び?の点は,前記第3の法令適用の誤りの論旨において,述べたとおりであり,採用できない。?のEとの共謀があったとはいえないという点については,被告人Bは,前記のとおり,5000万円ルールとの抵触を外形的に回避するためにEが提案した及びの各資金移動を採用しているのであるから,両者の間において,後に公表される収支報告書においても,収支報告書上は,5000万円ルールとの抵触が回避された状態の記載がされることが予定されていたことは明らかである。原判決が,Eの提案に係る及びの各資金移動を被告人Bが採用したということは,収支報告書についても,資金移動の実態ではなく外形上の資金(以下略)

(PDF)
http://www.courts.go.jp/app/files/hanrei_jp/555/088555_hanrei.pdf (裁判所ウェブサイトの掲載ページ)
http://www.courts.go.jp/app/hanrei_jp/detail4?id=88555