【下級裁判所事件/東京高裁/令和元・5・16/平29(ネ)2968】

事案の概要(by Bot):
本件は,東京証券取引所(一部)上場会社で光学機械及び精密機器の製造等を目的とする一審原告会社が,巨額の金融資産の損失の計上を避けるために,ファンド等に金融資産を買い取らせるなどして,損失を分離した上,それを解消するために企業を買収するなどした結果,金利及びファンド運用手数料等の支払を余儀なくされ(第1類型),株式を利用した資金運用をして運用損失が生じ(第2類型),実際の価値をはるかに超える額で株式を取得して企業を買収し(第3類型),企業買収に関して多額のFA報酬を支払い(第4類型),代表取締役等であったBから違法行為の疑惑を指摘されたにもかかわらず,虚偽の説明をして損失隠しを隠蔽しようとしたため一審原告会社の信用を失墜させ(第5類型),分配可能額を超えて剰余金の配当等を実施し(第6類型),虚偽の記載のある有価証券報告書等の提出により,課徴金・罰金の納付を余儀なくされた(第7類型)として,以下のとおり,会社法423条1項に基づき,取締役らに対し,損害賠償を請求し(第1事件),一審原告株主がこれに共同参加する(第4事件)とともに,取締役会においてBを代表取締役等から解職する決議をして,不祥事を隠蔽し,一審原告会社の信用を失墜させたなどとして,一審原告株主が,同法423条1項に基づき,取締役らに対し,一審原告会社に損害を賠償するように求めた(第2事件)事案である。第1事件及び第4事件ア第1類型(金利・運用手数料関係)(別紙2−2「原審請求の趣旨目録」第1の1及び同第3の1に係る請求)第1類型(金利・運用手数料関係)は,一審原告会社が,金融資産の巨額の含み損の計上を回避する目的で,当該金融資産を買い取らせることを主たる目的とするファンド(以下「受け皿ファンド」という。)や受け皿ファンドに資金を注入するために利用されるファンド(通過用ファンド。以下,受(以下略)

(PDF)
http://www.courts.go.jp/app/files/hanrei_jp/815/088815_hanrei.pdf (裁判所ウェブサイトの掲載ページ)
http://www.courts.go.jp/app/hanrei_jp/detail4?id=88815