【下級裁判所事件/東京高裁/令和元・6・27/平30(ネ)3597】

事案の概要(by Bot):
本件は,被控訴人ベネッセに個人情報を提供した控訴人らが,被控訴人ベネッセが被控訴人シンフォームにその管理を委託し,被控訴人シンフォームが更に外部業者に再委託し,再委託先の従業員が当該個人情報を外部に漏えいさせたこと(本件漏えい)につき,被控訴人らにおいて控訴人らの個人情報の管理に注意義務違反があった,被控訴人シンフォームは上記従業員の使用者であり,上記従業員の行為は被控訴人シンフォームの事業の執行についてされた,被控訴人ベネッセは被控訴人シンフォームの使用者であり,被控訴人シンフォームの注意義務違反は被控訴人ベネッセの事業の執行についてされたものであり,本件漏えいにより控訴人らは精神的苦痛を被ったと主張して,被控訴人らに対し,共同不法行為に基づき,連帯して,慰謝料として控訴人Aについて3万円及び控訴人Bについて10万円並びにこれらに対する各訴状送達の日の翌日である被控訴人ベネッセについては平成27年1月11日から,被控訴人シンフォームについては同月14日から各支払済みまで民法所定の年5分の割合による遅延損害金の支払を求めた事案である。原審は,本件漏えい当時,被控訴人シンフォームには,MTP対応スマートフォンに対する書き出し制御措置を講ずべき注意義務があり,これを怠った過失が,被控訴人ベネッセには,被控訴人シンフォームに対する適切な監督をすべき注意義務があり,これを怠った過失がそれぞれ認められるから,被控訴人らには共同不法行為が成立するが,控訴人らに慰謝料請求権を認め得るほどの精神的苦痛が生じたと認めることはできないとして,控訴人らの請求を棄却した。そこで,控訴人らがこれを不服として控訴した。

(PDF)
http://www.courts.go.jp/app/files/hanrei_jp/874/088874_hanrei.pdf (裁判所ウェブサイトの掲載ページ)
http://www.courts.go.jp/app/hanrei_jp/detail4?id=88874