事案の要旨(by Bot):
本件は,発明の名称を「アルミニウム缶内にワインをパッケージングする方法」とする発明についての特許の特許権者である控訴人が,被告各方法が缶入りワインという「物」を生産する方法の発明である本件特許の特許請求の範囲の請求項1に係る発明(以下「本件発明」という。)の技術的範囲に属し,被告各アルミ缶が被告各方法の使用にのみ用いる物に該当し,被控訴人モンデ酒造による被告各方法を使用した被告各製品の製造及び被控訴人モンデ酒造らによる被告各製品の販売が本件特許権の侵害(直接侵害)に当たり,被控訴人大和製罐による被告各アルミ缶の製造及び販売が本件特許権の間接侵害に当たる旨主張して,被控訴人モンデ酒造に対し,被告各方法の使用の差止めを,被控訴人モンデ酒造らに対し,被告各製品の販売の差止め及び廃棄を,被控訴人大和製罐に対し,被告各アルミ缶の製造等の差止め及び廃棄を求めるとともに,被控訴人らに対し,本件特許権侵害の不法行為に基づく損害賠償5億7000万円の一部請求として8000万円及びこれに対する平成27年8月27日(不法行為の後である訴状送達の日の翌日)から支払済みまで民法所定の年5分の割合による遅延損害金の連帯支払を求める事案である。原判決は,本件発明に係る本件特許は,同法36条6項1号所定の要件(以下「サポート要件」という。)及び同条4項1号所定の要件(以下「実施可能要件」という。)に違反する無効理由(同法123条1項4号)により特許無効審判により無効にされるべきものと認められ,控訴人は同法104条の3第1項により本件特許権を行使することができないから,その余の点について判断するまでもなく,控訴人の請求はいずれも理由がないとして,これらを棄却した。控訴人は,原判決を不服として本件控訴を提起した。
(PDF)
http://www.courts.go.jp/app/files/hanrei_jp/904/088904_hanrei.pdf (裁判所ウェブサイトの掲載ページ)
http://www.courts.go.jp/app/hanrei_jp/detail7?id=88904