事案の概要(by Bot):
本件は,原告が,後記1のとおりの手続において,被告の後記2の本件発明に係る特許に対する原告の特許無効審判の請求について,特許庁が同請求は成り立たないとした別紙審決書(写し)の本件審決(その理由の要旨は後記3のとおり)には,後記4のとおりの取消事由があると主張して,その取消しを求める事案である。
1特許庁等における手続の経緯
(1)本件特許
被告は,平成8年1月24日,発明の名称を「液晶用スペーサーおよび液晶用スペーサーの製造方法」とする特許出願(特願平8−31436号)をし,平成18年11月10日,設定の登録を受けた。以下,この特許を「本件特許」という。
(2)原告は,平成22年1月27日,本件特許の請求項1に係る発明について,特許無効審判を請求し,無効2010−800016号事件として係属したところ,特許庁は,同年9月7日,審判請求不成立の審決(以下「前審決」と
2いう。)をした。
(3)原告は,平成22年10月13日,知的財産高等裁判所に対し,前審決の取消しを求める訴え(平成22年(行ケ)第10324号)を提起した。知的財産高等裁判所は,平成23年7月7日,前審決を取り消す旨の判決(以下「前判決」という。)を言い渡し,その後,同判決は確定した。
(4)被告は,平成23年8月24日,訂正請求をした。特許庁は,無効2010−800016号事件を審理し,平成23年11月21日,「訂正を認める。本件審判の請求は,成り立たない。」との本件審決をし,その謄本は,同年12月1日,原告に送達された。
2特許請求の範囲の記載
(1)本件訂正前の特許請求の範囲
請求項1の記載は,以下のとおりである。以下,同発明を「本件発明」といい,その明細書を,「本件明細書」という。表面に長鎖アルキル基を有する重合性ビニル単量体の一種または二種以上と該重合性ビニル単量体と共重合可能な他の重合性ビ(以下略)
http://www.courts.go.jp/hanrei/pdf/20121128120346.pdf
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