理由の要旨(by Bot):
(1)被告(請求人)は,本件発明について,下記の甲1(以下「甲1文献」という。)に記載の発明(以下「甲1発明」という。),甲2(以下「甲2文献」という。)及び技術常識に基づく進歩性欠如(無効理由1),実施可能要件違反(無効理由2)を主張した。審決の理由は,別紙審決書(写し)記載のとおりであり,要するに,本件発明の構成は,甲1発明に甲2文献及び技術常識を組み合わせることにより容易に想到することができ,本件発明の効果も当業者が容易に予測し得たものであるから,本件発明は進歩性を欠如するというものである。 甲1:特表平5−506667号公報
甲2:WangC-J.他,JournalofPharmaceutical&BiomedicalAnalysis,10巻7号,1992年,473〜479頁 (2)審決が認定した甲1発明及び本件発明との一致点及び相違点は次のとおりである。
ア甲1発明「炎症状態を治療するための,フランカルボン酸モメタゾン一水和物の鼻腔投与用水性懸濁液。」イ本件発明1と甲1発明の対比本件発明1と甲1発明は以下の[一致点]で一致し,[相違点1],[相違点2]について相違する。[一致点]モメタゾンフロエートの水性懸濁液を含有する薬剤であって,鼻腔内に投与される,炎症状態の治療のための薬剤。[相違点1]薬剤の用法・用量につき,本件発明1では「1日1回」と特定されているのに対し,甲1発明では特定されていない点。
5[相違点2]治療の対象である炎症状態につき,本件発明1では「アレルギー性または季節性アレルギー性鼻炎」と特定されているのに対し,甲1発明では特定されていない点。ウ本件発明2と甲1発明の対比本件発明2と甲1発明は,上記[一致点]で一致し,[相違点1],[相違点2]に加え,[相違点3−1],[相違点3−2]において相違する。[相違点3−1]本件(以下略)
発明の要旨(By Bot):
「本発明は,アレルギー性鼻炎に対して効果的に1日1回の服用で鼻腔内を処置するための薬剤を調製するためのモメタゾンフロエート水性懸濁液の使用を提供する。ここで,このモメタゾンフロエートの血流中への全身的な吸収は,実質的に存在しない。」(3欄50行〜4欄4行)
(PDF)
http://www.courts.go.jp/app/files/hanrei_jp/119/089119_hanrei.pdf (裁判所ウェブサイトの掲載ページ)
http://www.courts.go.jp/app/hanrei_jp/detail7?id=89119