【下級裁判所事件:麻薬及び向精神薬取締法違反/名古屋 裁岡崎支部/令元・9・26/令1(わ)278】

罪となるべき事実(by Bot):
被告人は,みだりに,平成31年4月10日午前零時30分頃,愛知県豊田市a町b丁目c番地d所在の社宅「e」敷地内に停車中のタクシー内において,麻薬であるコカイン塩酸塩を含有する粉末0.984グラム(名古屋地方検察庁岡崎支部令和元年領第473号符号1は鑑定後の残量)を所持したものである。(証拠)省略(適用法令)省略(量刑の理由)被告人が,同じ社会人ラグビーチームに所属する同僚を通じて入手するコカインを約3年前から吸引していた事実を自認していることに照らすと,被告人のコカイン使用に関する常習性と依存性は高いといえる。そうすると,被告人の刑事責任は軽くみることはできないが,他方,被告人が,逮捕後間もなく自己の犯行を認めるに至り,反省の態度を示すとともに,今後は出身地に戻り,専門家の治療を受けるなどして違法薬物とは関係を絶ち更生する旨を誓っていること,両親を含む家族による監督が期待できること,被告人に前科前歴がないこと,被告人が本件犯行の発覚により勤務先と所属していたラグビーチームを解雇されたほか,本件がマスコミ等を通じて広く報道されたことで一定の社会的
制裁を受けていることなど,被告人のために酌むべき事情を考慮し,主文のとおり量定した上,今回はその刑の執行を猶予して社会内更生の機会を与えることが相当と判断した。よって,主文のとおり判決する。

(PDF)
http://www.courts.go.jp/app/files/hanrei_jp/129/089129_hanrei.pdf (裁判所ウェブサイトの掲載ページ)
http://www.courts.go.jp/app/hanrei_jp/detail4?id=89129