事案の概要(by Bot):
本件は,アメリカ合衆国(以下「米国」という。)が昭和29年3月から同年5月までに,ビキニ環礁及びその付近において核実験を行い,その周辺の海域において漁船員らが被ばくしたにもかかわらず,被控訴人(一審被告)が,被ばくの事実及び被ばくに関する資料を平成26年9月19日に開示するまでの間隠匿し,被ばく者について追跡調査や生活支援等の施策を実施しなかったと主張し,これらの行為が違法であるとして,被ばくした漁船員ら及びその遺族並びにこれらの者の支援者である原判決別紙1当事者目録第1記載の一審原告らが,主位的に,被ばくした漁船員らは,必要な治療を受け,生命及び健康を維持する権利等を侵害され,支援者は被控訴人の違法行為により貴重な時間を浪費したとして,予備的に,上記一審原告らは,上記資料の開示によって被控訴人による違法行為を知り,大きな怒りと衝撃を受けて精神的損害が発生したとして,被控訴人に対し,国家賠償法1条1項に基づき,漁船員ら及びその支援者である一審原告一人につき200万円,遺族である一審原告らは200万円に対する法定相続分の割合を乗じた額の損害及びこれらに対する最終的な違法行為の日である上記資料開示の日から支払済みまで民法所定の年5分の割合による遅延損害金の支払を求めた事案である。原審は,一審原告らの請求をいずれも棄却し,一審原告らのうち,これを不服とする別紙当事者目録第1記載の控訴人ら(一審原告Bは,平成30年2月9日死亡し,控訴人C及び同Aがその法定相続分に応じて承継した上で控訴した。)が控訴した。
(PDF)
http://www.courts.go.jp/app/files/hanrei_jp/147/089147_hanrei.pdf (裁判所ウェブサイトの掲載ページ)
http://www.courts.go.jp/app/hanrei_jp/detail4?id=89147