事案の概要(by Bot):
1前提事実(証拠等の掲記がない事実は当事者間に争いがない又は弁論の全趣旨により認定できる。)
(1)当事者原告及び被告らは,いずれも医薬品の製造販売等を目的とする会社である。
(2)糖尿病及び経口血糖降下剤(両事件甲20)
ア 糖尿病
インスリン作用不足による慢性の高血糖状態を主徴とする代謝疾患群である。
1型糖尿病は,インスリンを合成・分泌する膵ランゲルハンス島β細胞の破壊・消失がインスリン作用不足の主要な原因である。
2型糖尿病(「インスリン非依存型糖尿病」又は「NIDDM」ともいう。)は,インスリン分泌低下やインスリン抵抗性をきたす素因を含む複数の遺伝因子に,過食(特に高脂肪食),運動不足,肥満,ストレスなどの環境因子及び加齢が加わり発症する。
イ 経口血糖降下剤
2型糖尿病に適応があり,作用機序の異なる以下の薬剤がある。
(ア)ビグアナイド剤(BG剤ともいう。)
主な作用は,肝臓での糖新生の抑制である。その他,消化管からの糖吸収の抑制,末梢組織でのインスリン感受性の改善など様々な膵外作用により,血糖降下作用を発揮する。
具体的な薬の種類としては,メトホルミン塩酸塩及びブホルミン塩酸塩がある。
(イ)チアゾリジン剤
インスリン抵抗性の改善を介して血糖降下作用を発揮する。
具体的な薬の種類としては,ピオグリタゾン塩酸塩がある。
(ウ)DPP−4阻害剤
DPP−4の選択的阻害により活性型GLP−1濃度を高め,血糖降下作用を発揮する。
具体的な薬の種類としては,シタグリプチンリン酸塩水和物,ビルダグリプチン及びアログリプチン安息香酸塩がある。
(エ)スルホニル尿素剤(スルホニルウレア剤又はSU剤ともいう。文献によっては,「スルホニル」ではなく「スルホニール」,「スルフォニル」,「スルフォニール」と表記するものもある。以下,本文中では「SU剤」という。)
膵β細胞膜上のSU受容体に(以下略)
http://www.courts.go.jp/hanrei/pdf/20121005161748.pdf
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