要旨(by裁判所):
被告国が,くろまぐろの小型魚につき,平成29年7月1日から平成30年6月30日までの期間(第3管理期間)における北海道の沿岸漁業での漁獲可能な数量を「111.81トン」としていたところ,実際にはこれを大幅に超過する漁獲がされてしまったため,当該超過分を差し引き,同年7月1日から平成31年3月31日までの期間(第4管理期間)における北海道の沿岸漁業での漁獲可能な数量をわずか「8.3トン」としたことについて,北海道内の漁業者である原告らが,被告国及び被告北海道は漁業者への法的措置を講じず,漫然と漁業者の自主管理に委ねた結果,第3管理期間において上限を大幅に超過する漁獲を招き,もって第4管理期間以降のくろまぐろ漁が事実上できなくなったなどと主張して,被告国及び被告北海道に対し,国家賠償法1条1項に基づき,損害賠償を請求した事案につき,被告国について,法令に基づく法的措置の行使については,被告国(農林水産大臣)の広範な裁量に委ねられているところ,原告らの主張する時点において法令に基づく法的措置を行わなかったことが,著しく不合理なものであったとはいえない,被告北海道について,法令に基づく法的措置の行使については,被告北海道(都道府県知事)の広範な裁量に委ねられているところ,法令に基づく法的措置を行わなかったことが,著しく不合理なものであったとはいえないとして,原告らの請求がいずれも棄却された事例
(PDF)
http://www.courts.go.jp/app/files/hanrei_jp/990/089990_hanrei.pdf (裁判所ウェブサイトの掲載ページ)
http://www.courts.go.jp/app/hanrei_jp/detail4?id=89990