【商標権:審決取消請求事件(行政訴訟)/知財高裁/令3・4・ 27/令2(行ケ)10125】

理由の要旨(by Bot):

本件審決の理由の要旨は,1本願商標の構成中の「六本木通り」の文字の意味は,「東京都千代田区霞が関から渋谷区渋谷までの道路の呼び名」であり,「特許事務所」の文字の意味は,「弁理士の事務所」であるから,本願商標は,「六本木通り」の文字と「特許事務所」の文字とが結合してなるものと認識,把握される,2特許事務所が,広く,スタートアップに対して役務を提供している実情にあるから,「特許事務所」の文字は,本願商標の指定役務を提供する者を意味する一般的な名称である,3法律家によって提供される法律事務に関する役務を取り扱う分野において,「○○通り□□事務所」の文字が,広く採択,使用されている実情があることを踏まえると,本願商標をその指定役務について使用した場合,これに接した取引者,需要者は,本願商標を,「六本木通りという呼び名の道路に近接する場所に所在する,弁理士の事務所」程の意味合いとして理解,認識するにとどまり,このような本願商標は,単に,役務の提供場所あるいは役務を提供する者の所在を表すものである。そうすると,本願商標の指定役務について特定人によるその独占使用を認めるのを公益上適当としないものであるとともに,自他役務の識別力を欠き,商標としての機能を果たし得ないものであるから,本願商標は,需要者が何人かの業務に係る役務であることを認識することができない商標として,商標法3条1項6号に該当する。

(PDF)
http://www.courts.go.jp/app/files/hanrei_jp/270/090270_hanrei.pdf (裁判所ウェブサイトの掲載ページ)
http://www.courts.go.jp/app/hanrei_jp/detail7?id=90270