事案の概要(by Bot):
本件は,原告Aが,被告の開設する診療所(以下「本件診療所」という。)に分娩のために入院し,無痛分娩のための腰椎麻酔を受けた後に心肺停止状態となり,その後心拍が再開したものの,心肺停止後脳症,低酸素脳症等の障害を負ったこと,及び,重症新生児仮死の状態で出生したFが,新生児低酸素性虚血性脳症等の障害を負い,本件訴訟係属中の平成30年12月27日に死亡したことについて,原告らが,原告A及びFの上記障害は,被告の理事長であり本件診療所で勤務する医師であるEが原告Aに対して上記麻酔を行う際,1カテーテルを硬膜外腔に留めた上で麻酔薬を分割投入する義務に違反し,硬膜外針をくも膜下腔まで刺入させ,同所に留置したカテーテルから麻酔薬を一度に注入したこと,2全脊髄麻酔症状を呈した場合に速やかに呼吸を確保し,血圧の回復ができるよう,人工呼吸器等を準備し,あらかじめ太い静脈路を確保しておく義務があるのにこれをいずれも怠ったことにより発生したと主張して,被告に対し,債務不履行に基づき損害賠償を請求する事案である。原告らの請求は,ア原告A(Fの母)につき,5億3078万1813円(自身の損害4億7501万4284円及びFの損害(法定相続分2分の1)5576万7529円の合計額)及びうち5億1940万8518円に対する平成29年6月22日(訴状送達の翌日)から,うち1115万3481円に対する令和元年5月28日(Fの死亡に係る訴えの変更申立書送達日の翌日)から,うち21万9814円に対する令和2年4月2日(請求の趣旨の拡張申立書の送達日の翌日)から,各支払済みまで民法(平成29年法第44号による改正前のもの。以下「改正前民法」という。)所定の年5分の割合による遅延損害金の支払を求め,イ原告B(原告Aの夫・Fの父)につき,7696万7529円((以下略)
(PDF)
http://www.courts.go.jp/app/files/hanrei_jp/280/090280_hanrei.pdf (裁判所ウェブサイトの掲載ページ)
http://www.courts.go.jp/app/hanrei_jp/detail4?id=90280