【下級裁判所事件:生活保護引下げ処分取消請求事件/札 地裁/令3・3・29/平26(行ウ)40】

要旨(by裁判所):
1厚生労働大臣が行ったデフレ調整や2分の1処理が,生活保護基準部会での検討を経ていないことをもって直ちに裁量権の範囲の逸脱又は濫用になるということはできないとされた事例
2ゆがみ調整の内容(検証の手法,検証結果の反映方法等)や2分の1処理の内容からみて,これらを行った厚生労働大臣の判断に裁量権の範囲の逸脱又は濫用があるということはできないとされた事例
3デフレ調整の内容(計算方法,ウェイト・計算期間の設定等)からみて,これを行った厚生労働大臣の判断に裁量権の範囲の逸脱又は濫用があるということはできないとされた事例
4上記1〜3からすれば,本件の生活扶助基準の改定は生活保護法3条,8条に違反するものではなく,憲法25条に違反するものでもないと解するのが相当であり,同改定に基づいてされた保護決定処分にも,これを違法と解すべき事情は認められないとされた事例

(PDF)
http://www.courts.go.jp/app/files/hanrei_jp/356/090356_hanrei.pdf (裁判所ウェブサイトの掲載ページ)
http://www.courts.go.jp/app/hanrei_jp/detail4?id=90356