Archive by year 2011

【★最判平23・12・9:行政書士法違反被告事件に係る略式命令に対する非常上告事件/平23(さ)1】結果:破棄自判

要旨(by裁判所):
当審において法律上犯罪行為に該当しないことを理由に無罪となった共犯者の事件と法の適用に関し別個に評価され得るような事情がないとして,被告人についての略式命令に対する非常上告が認められた事例
http://www.courts.go.jp/hanrei/pdf/20111209172212.pdf



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【知財(特許権):特許権侵害差止等請求事件/東京地裁/平22・11・29/平22(ワ)39014】原告:(株)HDT/被告:A

事案の概要(by Bot):
本件は,移動体通信端末の特許権を有する原告が,更生会社である株式会社ウィルコムの管財人である被告らに対し,更生会社による別紙被告製品目録記載(1)ないし(4)の各移動体通信端末の販売によって,上記特許権が侵害されたと主張して,被告らに対し,特許法100条1項に基づく被告製品の譲渡の差止めと,不法行為に基づく被告製品の販売による損害賠償として1億円(1億0500万円の一部請求)の支払を求める事案である。
http://www.courts.go.jp/hanrei/pdf/20111209171546.pdf



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【知財(特許権):損害賠償請求事件/東京地裁/平23・11・29/平22(ワ)1832】原告:(株)HDT/被告:A

事案の概要(by Bot):
本件は,移動体通信端末の特許権を有する原告が,株式会社ウィルコムに対し,同社による移動体通信端末の販売によって,上記特許権が侵害されたとして損害賠償請求訴訟を提起し,その後,同社につき更生手続の開始決定がされたことから,原告が上記更生手続において上記損害賠償請求権を更生債権として届け出たところ,更生会社である株式会社ウィルコムの管財人である被告らが上記債権を全額認めない旨の認否をしたため,原告が株式会社ウィルコムの訴訟承継人である被告らに対し,上記損害賠償請求権の確定を求める事案である。
http://www.courts.go.jp/hanrei/pdf/20111209164702.pdf



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【特許権:審決取消請求事件(行政訴訟)/知財高裁/平23・12・8/平23(行ケ)10034】原告:X1/被告:特許庁長官

事案の概要(by Bot):
本件は,原告らが,下記1のとおりの手続において,本件出願に対する拒絶査定不服審判の請求について,特許庁が,特許請求の範囲を下記2(1)から(2)へと補正する本件補正を却下した上,同請求は成り立たないとした別紙審決書(写し)の本件審決(その理由の要旨は下記3のとおり)には,下記4の取消事由があると主張して,その取消しを求める事案である。
1 特許庁における手続の経緯
(1)原告らは,平成15年8月12日,発明の名称を「身体位置感覚/運動感覚装置及び方法」とする発明について特許出願(特願2004−528791号。パリ条約による優先権主張日:平成14年8月19日・平成15年3月27日,米国。請求項の数は19。)をしたが,平成20年8月8日付けで拒絶査定を受けたので,同年10月20日,これに対する不服の審判を請求するとともに,手続補正(以下「本件補正」という。)をした。
(2)特許庁は,上記請求を不服2008−26794号事件として審理し,平成22年9月27日,本件補正を却下した上,「本件審判の請求は,成り立たない。」との本件審決をし,その謄本は同年10月7日,原告らに送達された。
2 本件補正前後の特許請求の範囲の記載
 本件審決が判断の対象とした特許請求の範囲の請求項1の記載は,以下のとおりである。
(1)本件補正前の請求項1の記載(ただし,平成20年7月11日付け手続補正書による補正後のものである。以下,同請求項に記載の発明を「本願発明」という。なお,「/」は原文における改行箇所である。(2)も同じ。)
履物であって,/足に取り付け可能な上面を有し,二つの球根状の突出部によって特徴づけられた支持部材を備え,/前記突出部の一方は,前記突出部の他方よりも後方に配置されており,前記突出部の少なくとも一つは,前記支持部材に摺動的に取り付けられていることを特徴とする履物
http://www.courts.go.jp/hanrei/pdf/20111209164319.pdf



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【下級裁判所事件:傷害致死/福岡高裁3刑/平23・11・25/平23(う)420】結果:破棄自判(原審結果:その他)

要旨(by裁判所):
一連の暴行の一部の存否等が争われた事案(裁判員裁判)において,原判決には,判決に影響を及ぼすことが明らかな事実誤認があるとして,原判決を破棄し,更に判決した事例。
http://www.courts.go.jp/hanrei/pdf/20111209150916.pdf



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【★最判平23・12・8:著作権侵害差止等請求事件/平21(受)602】結果:その他

要旨(by裁判所):
1 文学的及び美術的著作物の保護に関するベルヌ条約に我が国が国家として承認していない朝鮮民主主義人民共和国が事後に加入した場合において,我が国が朝鮮民主主義人民共和国との間で同条約に基づく権利義務関係は発生しないという立場を採っている以上,同国の国民の著作物である映画は,著作権法6条3号所定の著作物には当たらない
2 著作権法6条各号所定の著作物に該当しない著作物の利用行為は,同法が規律の対象とする著作物の利用による利益とは異なる法的に保護された利益を侵害するなどの特段の事情がない限り,不法行為を構成しない
http://www.courts.go.jp/hanrei/pdf/20111208164938.pdf



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【★最判平23・10・17:被告人Aに対する強盗殺人,死体遺棄,殺人,銃砲刀剣類所持等取締法違反,被告人Bに対する強盗殺人,死体遺棄,殺人,銃砲刀剣類所持等取締法違反,逃走各被告事件/平20(あ)808】結果:棄却

判示事項(by裁判所):
死刑の量刑が維持された事例(大牟田の4名殺害等事件)
http://www.courts.go.jp/hanrei/pdf/20111207151945.pdf



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【★最判平23・10・3:強盗殺人,死体遺棄,殺人,銃砲刀剣類所持等取締法違反被告事件/平20(あ)254】結果:棄却

判示事項(by裁判所):
死刑の量刑が維持された事例(大牟田の4名殺害等事件)
http://www.courts.go.jp/hanrei/pdf/20111207150944.pdf



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【特許権:審決取消請求事件(行政訴訟)/知財高裁/平23・12・6/平23(行ケ)10092】原告:サムスンコーニング精密素材(株)/被告:特許庁長官

事案の概要(by Bot):
本件訴訟は,特許出願拒絶査定を不服とする審判請求を成り立たないとした審決の取消訴訟である。争点は,進歩性(容易想到性)の有無である。
発明の要旨(By Bot):
本願発明は,プラズマディスプレイパネル装置(PDP装置)等で用いられるフィルタに関するもので,審決時において請求項1ないし12から成り,そのうち,平成21年11月12日付け手続補正書に記載の請求項1の発明(本願発明)の特許請求の範囲は以下のとおりである。
【請求項1】
 導電性メッシュタイプの電磁波遮蔽層を含むフィルタベースと,
 前記フィルタベースの一面に形成され,透明樹脂材質の基材と,前記基材の一面に一定の周期で相互に離隔されるように複数の溝が形成され,前記複数の溝のそれぞれの内部に黒色物質が充填されて成された遮光パターンとを備え,前記基材の一面に対して前記遮光パターンが占める面積の割合が20乃至50%である外光遮蔽層であって,前記遮光パターンの進行方向と前記基材の長辺とがなすバイアス角αが5乃至80度である前記外光遮蔽層とを含み,前記バイアス角αおよび前記導電性メッシュの延長線と前記基材の長辺とがなすバイアス角βにおいて,バイアス角の差(β−α)が5〜40度または50〜75度であることを特徴とするディスプレイ装置用フィルタ。
http://www.courts.go.jp/hanrei/pdf/20111207094218.pdf



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【知財(商標権):商標権侵害差止等請求控訴事件/知財高裁/平23・12・6/平23(ネ)10046】控訴人:(株)澤畠自動車整備工場/被控訴人:カーコンビニ倶楽部(株)

事案の概要(by Bot):
 原告(被控訴人)は,原判決別紙商標権目録記載1,2の本件商標権を有する。被告(控訴人)は,原判決別紙店舗目録記載の店舗に本件看板を原判決別紙標章目録記載の被告標章を付して使用している。原告は,本件商標権に基づいて,被告標章を本件看板に付して展示することの差止め,本件看板からの被告標章の抹消,使用料相当額の損害賠償を被告に請求し,被告は,原告に対して本件商標権を譲渡した翼システム株式会社から「カーコンビニ倶楽部」の名前の使用権を購入したので永久の使用権限があるなどと主張して,原告の請求を争った。
 原審は,翼システムが被告に対し,翼システムの「カーコン工法」等のシステムの使用が許諾されていた「使用期間」及び「利用期間」の期間内に限り,被告標章を付した本件看板の使用を許諾していたと認められるところ,上記「使用期間」が経過したから,被告標章を付した本件看板の被告の使用権限は遅くとも上記「使用期間」の末日である平成19年3月31日の経過をもって既に消滅したと認め,本件商標と類似する被告標章を付した本件看板の展示行為は本件商標権の侵害行為に当たるとし,差止請求,抹消請求及び損害賠償145万0795円の請求を認容した。
http://www.courts.go.jp/hanrei/pdf/20111207092537.pdf



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【知財:発信者情報開示請求事件/東京地裁/平23・11・29/平23(ワ)22642】原告:(株)ワーナーミュージック・ジャパン/被告:エヌ・ティ・ティ・コミュニケーションズ(株)

事案の概要(by Bot):
本件は,レコード製作会社である原告らが,インターネット接続プロバイダ事業を行っている被告に対し,原告らが送信可能化権(著作権法96条の2)を有するレコードが氏名不詳者によって原告らに無断で複製され,被告のインターネット回線を経由して自動的に送信し得る状態に置かれたことにより,原告らの送信可能化権が侵害されたと主張して,被告に対し,特定電気通信役務提供者の損害賠償責任の制限及び発信者情報の開示に関する法律(以下「プロバイダ責任制限法」という。)4条1項に基づき,上記氏名不詳者に係る発信者情報の開示を求める事案である。
http://www.courts.go.jp/hanrei/pdf/20111206164430.pdf



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【下級裁判所事件:殺人,死体遺棄,保護責任者遺棄致死被告事件/旭川地裁/平23・10・27/平23(わ)72等】

主文(by Bot):
被告人を懲役17年に処する。未決勾留日数中70日をその刑に算入する。

理由

(犯罪事実等)
第1 被告人の実母であるAは,認知症を患っており,平成17年11月から,被告人が保証人となって旭川市ab丁目c番d号高齢者等共同住宅Rに入居していた。被告人は,その間も,多額の借金を重ね,その返済も困難となり,いずれ自宅に設定された抵当権が実行されかねない状況になったため,平成23年1月ころには,Aの年金等で支払われていたRの賃料等を節約し,自己の借金返済などにあてるため,AをRから連れ出そうと考えた。
 被告人は,平成23年1月24日午後1時ころ,R職員に対し,A(当時**歳)を1泊の予定で外泊させるなどと嘘を言って施設から連れ出し,同市ef条g丁目h番i号被告人方車庫(暖房もなく外気も入り込む車庫である。)まで連れ帰ったが,同時刻ころの屋外の気温が摂氏マイナス3.4度であり,翌朝にかけて更に気温が下がるものと予想されたのであるから,Aを被告人方居宅内に入れるなどしてその生存に必要な保護をすべき責任を負っていたにもかかわらず,認知症により暴言等に及ぶおそれのあるAを被告人方居宅内に入れることは家族に反対されるなどと考え,Aを被告人方居宅内に入れることなく,同月24日午後1時ころから同月25日午前7時ころまでの間,車庫内に駐車した自動車内に,動きが取りづらい体勢でAを寝かせるなどしたまま,エンジンを切って暖房を止め,車の鍵をかけ,そのままAを置き去りにして遺棄し,よって,そのころ,低温となった同車庫内において,Aを凍死させた。
第2 被告人は,Aの死体を葬祭しなければならない義務があったのに,同日午前7時ころから同年4月1日午後7時15分ころまでの間,同車庫内において,その死体を毛布でくるんだ上からケーブルを巻き付けて縛り,その頭部をビニール袋に入れ,さらに,その死体の上に(以下略)
http://www.courts.go.jp/hanrei/pdf/20111206114751.pdf



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【下級裁判所事件:殺人/名古屋地裁刑6/平23・9・29/平20(わ)1946】

要旨(by裁判所):
被告人が,離婚調停中の妻を河川内に水没させて溺死させたという殺人の事案において,妻は水難事故で死亡したという弁護人及び被告人の無罪主張を排斥し,状況証拠を積み重ねて被告人の殺害行為を認定し,殺意の強さ,殺害行為の計画性の高さ,動機の身勝手さ等の諸事情から,被告人に懲役19年の判決を言い渡した事例
http://www.courts.go.jp/hanrei/pdf/20111205135221.pdf



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【知財:特許権侵害差止等請求事件/東京地裁/平23・11・30/平22(ワ)40331】原告:(株)データ・テック/被告:カヤバ工業(株)

事案の概要(by Bot):
 本件は,「移動体の操作傾向解析方法,運行管理システム及びその構成装置,記録媒体」に関する発明について後記2(2)の特許権(以下「本件特許権」といい,その特許請求の範囲【請求項9】記載の発明を「本件発明1」,【請求項15】記載の発明を「本件発明2」という。また,本件発明1,2を総称して「本件発明」といい,本件発明に係る特許を「本件特許」という。)を有する原告が,被告の製造,販売する別紙被告製品目録記載の製品(以下,同目録記載1〜3のドライブレコーダーを「被告機器」〔個別に特定する際は目録の番号を付す。以下同じ。〕,同4及び5の解析ツール(ソフトウェア)を「被告解析ツール」,被告解析ツールを記録した記録媒体(CD−ROM)を「被告記録媒体」といい,被告機器及び被告記録媒体を併せて「被告製品」という。)が本件発明の技術的範囲に属するとして,被告に対し,
(1)特許法100条1項に基づき,被告製品の生産,譲渡等の差止め(第1の1の請求),
(2)同条2項に基づき,被告製品の廃棄(第1の2の請求)及び同製品を製造するための金型の廃棄(第1の3の請求),
(3)不法行為(本件特許権侵害)による損害賠償請求権(民法709条,特許法102条2項)に基づき,損害賠償金15億8220万円のうち1億円及び平成22年11月6日(訴状送達日の翌日)から支払済みまで民法所定の年5分の割合による遅延損害金の支払(第1の4の請求)
を求める事案である。
 被告は,被告製品が本件発明の技術的範囲に属することを争うとともに,特許法104条の3の権利行使の制限(新規性欠如,進歩性欠如)及び作用効果の不奏功を主張する。
 原告は,特許法104条の3の権利行使の制限に対しては,更に訂正を理由とする対抗主張をする。
http://www.courts.go.jp/hanrei/pdf/20111205110541.pdf



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【★最判平23・12・2:賃借料返還等請求住民訴訟事件/平22(行ヒ)175】結果:破棄自判

要旨(by裁判所):
市が賃借人として締結した土地賃貸借契約がその経緯及び内容に照らして賃貸人に有利なものである場合であっても,当該契約に基づく義務の履行として市長がする賃料としての公金の支出が違法ではないとされた事例
http://www.courts.go.jp/hanrei/pdf/20111202142028.pdf



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【知財:/東京地裁/平23・11・29/平22(ワ)28962】原告:A1/被告:(株)飛鳥新社

事案の概要(by Bot):
本件は,原告が,別紙書籍目録記載の書籍(以下「本件書籍」という。)を発行及び頒布した被告に対し,本件書籍の本文中に掲載された別紙1記載の各画像は,原告が「マンモス」の標本のX線CTデータ等を基に3次元コンピュータグラフィックスにより作成した著作物である別紙3記載の各画像を原告に無断で一部改変して複製したものであり,かつ,本件書籍の表紙カバーに原告の氏名が表示されていないから,被告による本件書籍の発行及び頒布は,原告が本件各画像について有する著作権(複製権,譲渡権)及び著作者人格権(同一性保持権,氏名表示権)の侵害に当たる旨主張して,著作権法112条1項に基づき,本件書籍から被告各画像を削除しない限り本件書籍の発行又は頒布の差止めを,同条2項に基づき,本件書籍からの被告各画像の削除を求めるとともに,不法行為に基づく損害賠償を求めた事案である。
http://www.courts.go.jp/hanrei/pdf/20111202142417.pdf



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【特許権:審決取消請求事件(行政訴訟)/知財高裁/平23・11・30/平23(行ケ)10103】原告:ヒューレット・パッカード・カンパニー/被告:特許庁長官

裁判所の判断(by Bot):
1 取消事由1(刊行物1発明と本願発明との一致点の認定の誤り)について
(1)原告は,①本願発明の「複数のインク容器容量範囲から選択されたインク容器容量範囲」は,1つのインク容器に対して設定可能な複数のインク容器容量範囲のうちから選択されるものである,②本願発明の「充填割合パラメータ」は,インク容器に供給されるインク量すなわち初期インク量を決定するために用いられるパラメータであり,本願発明の「前記インク容器(18)に関連するインク量を決定する」とは,インク容器の初期インク量を決定することであって,インクの消費に伴って初期インク量から減少する残量インクを計算することではないとして,審決の刊行物1発明と本願発明との一致点の認定には誤りがあると主張する。しかし,原告の上記主張は,以下のとおり,採用することができない。
(2)認定事実ア本願明細書等の記載
(ア)本件補正後の特許請求の範囲の請求項1の記載は,上記第2の2記載のとおりである。すなわち,「インクジェット印刷装置(10)であって,インクの供給を受けるように構成され,制御信号に応答してインクを媒体に被着させるためのプリンタ部(12)と,前記プリンタ部にインクを供給し,前記プリンタ部にパラメータを提供するための電気記憶装置(38)を含む交換可能なインク容器(18)とを含み,前記電気記憶装置(38)が,複数のインク容器容量範囲から選択されたインク容器容量範囲を表すインク容器スケールパラメータと,前記選択されたインク容器容量範囲について特定の充填割合を表す充填割合パラメータとを含み,前記プリンタ部(12)が,前記インク容器スケールパラメータにより示される前記選択されたインク容器容量範囲の最大インク容器容量に,前記充填割合パラメータにより示される前記選択されたインク容器容量範囲の前記特定の充填割合を掛け(以下略)
http://www.courts.go.jp/hanrei/pdf/20111201155236.pdf



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【特許権:審決取消請求事件(行政訴訟)/知財高裁/平23・11・30/平23(行ケ)10145】原告:関西化学機械製作(株)/被告:特許庁長官

裁判所の判断(by Bot):
 当裁判所は,取消事由に係る原告の主張は理由がないと判断する。
1 取消事由1(本願補正発明に係る独立特許要件の判断の誤り)について
(1)相違点2に係る容易想到性判断の誤りについて
ア 認定事実刊行物1には次の記載がある。
「実施例
 本発明の実施例を図面によって説明すると,気液二相の熱媒体が,減圧封入された密閉ジャケット室2の内部の蒸気相部7に,冷却用の熱交換装置8を設ける。この熱交換装置8は本実施例ではフィン付パイプ9からなり,これを加熱−冷却容器本体1の外壁部5の外周にコイル状に巻回することによって設置する。」(3頁右上欄13〜20行)
 「本実施例の場合は第2図に示すような集液整流板11を使用し,フィン付パイプ9の直下にフィン付パイプ9に沿って螺旋状に巻回して設置している。さらにこの集液整流板11はフィン付パイプ9から落下した凝縮液滴を容器外壁面5に流下させるために,外壁面5に対して適当な傾斜角度をつけて設置されている。また容器外壁面5と集液整流板11とは0.5mm程度の隙間を設けて,集液整流した凝縮液がこの隙間から容器外壁面5の壁面上を膜状あるいは滴状に均一に流下するようにしている。」(3頁右下欄2〜12行)
 「次に反応熱や溶解熱などのような,容器内部の被処理物4から発生する熱量を除去して,所定温度に維持したり,次工程の操作を行うために容器内の被処理物4の温度を下げる場合には,ジャケット室2内のフィン付パイプ9に冷却用熱媒体を供給すればよい。冷却用熱媒体が供給されると,直ちにジャケット室2内の熱媒体蒸気がフィン付パイプ9の表面で凝縮し落下して集液整流板11によって集液され,容器外壁面5と集液整流板11との隙間から,容器外壁面5に沿ってほぼ均一に,膜状あるいは滴状になって流下する。流下中に凝縮液は,容器内部の高温の被処理物4から受ける熱によって蒸発し(以下略)
http://www.courts.go.jp/hanrei/pdf/20111201153626.pdf



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【特許権:審決取消請求事件(行政訴訟)/知財高裁/平23・11・30/平23(行ケ)10016】原告:兼原告フィリップスメディカルシステムズ/被告:特許庁長官

裁判所の判断(by Bot):
ア 本件補正発明は,陰極組立体における焦点は「可変焦点長」を有する焦点であり,具体的には,第2のフィラメントと,第2のフィラメントより長い第1のフィラメントを設け,この2つのフィラメントの一方を「選択的且つ個々に」加熱することにより,焦点長を変える発明である。
イ 引用発明1では,陰極の集束電極に,大焦点用のフィラメントカソードと小焦点用のフィラメントカソードが配置されている。そして,引用文献1には,大焦点用のフィラメントカソードと小焦点用のフィラメントカソードの加熱方法については具体的な記載はないが,以下のとおり,大焦点用のフィラメントカソードと小焦点用のフィラメントカソードは,本件補正発明と同様に,選択的に個別に加熱することが予定されているものと認めることができる。
(ア)引用発明1では,2つのフィラメントカソードを配置するに当たり,大きさを同じくする焦点用のフィラメントカソードではなく,大焦点用のフィラメントカソードと小焦点用のフィラメントカソードを配置している。このような選択をする趣旨は,大焦点用のフィラメントカソードと小焦点用のフィラメントカソードを別個に加熱することを目的とするものであると理解される。
(イ)上記のとおり,本願優先日前に頒布されていた刊行物である甲16や乙1によると,本願優先日当時,X線管装置に大焦点用のフィラメントと小焦点用のフィラメントを設け,両フィラメントを選択的に通電加熱することにより,焦点の大きさを変える技術は,当業者における技術常識と認められる。上記認定によれば,引用発明1における大焦点用のフィラメントカソードと小焦点用のフィラメントカソードは,選択的に個別に加熱されて,大焦点と小焦点を形成するものであり,引用発明1は「可変焦点長」を有することが,当業者であれば,認識,理解される。
ウ 原告の主張に対して原告は,(以下略)
http://www.courts.go.jp/hanrei/pdf/20111201151359.pdf



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【下級裁判所事件:損害賠償請求控訴事件/広島高裁2/平23・10・28/平22(ネ)536】結果:その他(原審結果:棄却)

要旨(by裁判所):
市議会議員の2親等以内の親族が経営する企業は市が発注する工事の契約を辞退しなければならず,当該議員は当該企業の辞退届を提出するように努めなければならない旨を定めた市条例の規定は,憲法上保障された当該企業の経済活動の自由及び当該議員の議員活動の自由を制限できる合理性や必要性を欠いているものであり,無効である。
http://www.courts.go.jp/hanrei/pdf/20111201121327.pdf



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